尺八の種類について(古代尺八・一節切・普化尺八)

尺八の種類について(古代尺八・一節切・普化尺八)
2020年1月9日

今回は、日本の伝統文化である『尺八』の種類についてご紹介させて頂きます。

尺八には様々な種類があり素材、指孔の数、長さなど多種多様ですが、大きく分けると「古代尺八」、「一節切尺八」、「普化尺八」に分類されます。

■古代尺八(雅楽尺八・正倉院尺八)

標準的な管の全長:唐尺度一尺八寸(原尺の一尺四寸六分=約44.3cm)
指孔:表面に五孔、裏側に一孔
材料:真竹・呉竹(淡竹)・大理石・蛇紋岩など

尺八の起源は唐(中国)の「呂才」という音楽家が考案したとされています。歴史書「旧唐書」には呂才がそれまでに存在した竹製の縦笛を当時の音階にあわせて調整したとあります。
この縦笛の標準的な管の長さが唐の尺度で一尺八寸(原尺の一尺四寸六分=約44.3cm)あったことが、尺八の名の由来となっています。
奈良時代に唐から尺八が日本に伝来し、聖徳太子や聖武天皇が愛用したという古代尺八が正倉院御物として保存されています。この正倉院御物の尺八の構造は基本的には現在の尺八と同じつくりですが、指孔が一つ多く、全部で六孔で、また長さが現在の尺八の長さの一尺八寸(約54.5cm)よりもかなり短いものでした。この尺八は主に唐楽(のちの雅楽)の楽器として伝来したもので、古代尺八または正倉院尺八や雅楽尺八と呼ばれています。古代尺八は、日本国内で雅楽の整理統合が進むうちに、表舞台から姿を消えていったとされています。

■一節切尺八(小竹・短笛)

標準的な管の全長:一尺一寸七分(約35cm)
指孔:表面に四孔、裏側に一孔
材料:真竹

室町時代中期に、一節切(ひとよぎり)という尺八が中国人の「廬安」により日本に伝えられました。この一節切尺八は、文字通り一つのみ竹節が無く、長さも約35cmと短く、指孔は表面四孔、背面一孔と現在の尺八と同じ構造です。
一節切尺八は、江戸時代初期には、「糸竹初心集」など教則本も出版され、三味線や琴と合奏されたり、唄の伴奏にも使われるなど広く流行しましたが、18世紀には普化尺八(ふけしゃくはち)に押され急速に衰退していきました。
最も有名な一節切としては、三英傑「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」に受け継がれた『乃可勢(のかぜ)』という名笛があります。

■普化尺八

標準的な管の全長:一尺八寸(約55cm)
指孔:表面に四孔、裏側に一孔
材料:真竹

普化尺八は、江戸時代に日本仏教の禅宗の一つである普化宗の虚無僧(こむそう)が宗教行為として吹いたことからその名がつけられました。
室町時代後期、尺八を吹きながら家々をまわって芸を披露し、喜捨を受けることである「門付け」を行なう半僧半俗の僧侶が現われ始めました。彼らはやがて「普化宗」という宗教を形成し、尺八(虚鐸)を法器と称し、尺八の吹奏を「禅」そのものと位置づけるようになります。後に江戸時代幕府から公認され、この尺八を吹奏する僧侶を虚無僧(こむそう)と呼ぶようになりました。
虚無僧は、当初、一節切尺八など様々な形態の尺八を吹いていましたが、次第に一尺八寸(約55cm)の表四孔裏一孔の尺八を用いるようになります。これが現在の尺八の元となる「普化尺八」です。
江戸時代半ばには、琴古流の家元である「黒沢琴古」が後に『琴古流本曲』と呼ばれる各地の虚無僧寺に伝わる曲を三十曲余り再編しました。現在では、都山流と琴古流が、尺八の二大流派となっています。

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